築20年の中古一戸建てを購入した我が家では、入居前に1階の全面的な床張り替えを行うことにしました。特に汚れが目立っていたキッチンの床をどうするか悩んでいた際、担当の工務店さんから「キッチンを一度外して、下までしっかり張り替えませんか」と提案されました。正直なところ、当初は予算を少しでも削りたかったので、キッチンを置いたまま周囲だけ張り替えれば十分だと考えていました。しかし、工務店さんが見せてくれた過去の施工事例の写真を見て、考えが変わりました。キッチンを外さずに施工した場合、足元の継ぎ目にどうしても僅かな段差やコーキングの跡が残り、そこから埃が溜まる可能性があるというのです。また、我が家のキッチンは以前の住人が一度水漏れを起こした形跡があり、下地の状態を確認するためにも外す価値があるというアドバイスを受け、最終的に設備の脱着を含めた工事を依頼しました。作業当日、プロの職人さんが2人がかりで手際よくキッチンの配管を外し、ボルトを緩めて本体をリビングの中央へ移動させました。キッチンがいなくなった後の床を見て、私たちは驚愕しました。そこには、20年分の蓄積された油汚れや埃、そして心配していた通り、小さな水漏れの跡による黒ずみが広がっていたのです。もしキッチンを外さずに周囲だけ綺麗にしていたら、この不衛生な状態に気づかないまま、新しい床を被せてしまうところでした。私たちはその場で予定になかった床下の清掃と、湿気対策の処置を追加でお願いしました。新しいフローリングがキッチンがあった場所も含めて一面に敷き詰められた光景は、まるで見本市の展示場のようで、清々しいほど美しかったです。その後、再び元の位置に設置されたキッチンは、新しい床と完璧に調和し、まるで新築の時のような輝きを取り戻しました。脱着費用として別途8万円ほどかかりましたが、床下の不安が解消され、掃除のしやすい完璧なフラット状態を手に入れられた満足感は、その金額を遥かに上回るものでした。リフォーム後に毎日キッチンに立つたび、あの時「外す」という決断をして本当に良かったと実感しています。これからキッチンの床リフォームを考えている方には、目先の安さだけでなく、見えない部分の健康状態を確認できる貴重な機会として、設備の脱着を前向きに検討することをお勧めしたいです。
床張り替えのためにシステムキッチンを外したリフォーム体験記